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美ヶ原高原の東側に位置する「美しの国」別荘地。豊かな大自然を伝えます。
美しの国にも、また夏が戻ってきました。気温は27~28度と大した暑さではありませんが、今日はミンミンゼミが啼いていて驚きました。ここに住むようになって11年目、初めてのことです。カラスやヒヨドリ同様、いるのが当たり前と思う日が来るのでしょうか。
ごんとうちゃんさんが、また珍しい写真を送って下さいましたのでご紹介します。


「 水神池のトンボとカワガラス 」

 先般の報告以来、水神池でトンボの撮影に挑戦し続けています。撮影方法をネットで調べると、トンボのホバリングの場所を予測してあらかじめそこに置きピンをして待ち構える、が一番のコツらしいです。しかしながら腕は疲れる、イライラする、でなかなか成功しません。そんな中、一瞬とまってくれたものや、種類の判別ぐらいはできる程度に撮影できたものを紹介したいと思います。
 まず、オオルリボシヤンマです。最初がやっと止まってくれたオスです。眼を含むブルー模様が綺麗です。2枚目は割と簡単に撮れたメスの産卵です。胸や尾の模様が黄緑色です。また、サナエトンボと比べて両眼がくっついています。
オオルリボシヤンマ

オオルリボシヤンマ2

 次は、タカネトンボです。高嶺といっても高地に生息しているトンボではありません。ただ、メスの産卵が変わっています。写真のメスの尾の先が上を向いて開いているのが分かるでしょうか。これをひしゃく代わりにに水を汲み、湿った岩の苔に卵と一緒に叩きつけます。上記のオオルリボシヤンマの産卵とはまるで違います。2枚目がオスです。池の淵を一方向に見回りします。眼の緑色の光沢が鮮やかで、ゼフィルス並みに綺麗です。
タカネトンボ

タカネトンボ2

 水神池を産卵場所に縄張りを争うトンボは主に上記の2種ですが、アキアカネも沢山飛んでいます。あるとき、その中に一目で違いが分かる、頭から尾の先まで真っ赤なトンボが現れました。アカトンボの仲間のネキトンボのオスです。翅の付け根が黄色(橙色)いのが名前の由来です。たまたま、アキアカネと並んで留まっていました。上がアキアカネです。ネキトンボの方が少し大きいです。全身真っ赤なトンボとしては、ショウジョウトンボが知られていますが、ネキトンボは、翅の付け根の黄色部分が多い、脚が黒く、赤くないのが見分け方です。また、ネキトンボを一円玉ぐらいにしたものがハッチョウトンボです。そんな小さなトンボ見てみたいです。
アキアカネとネキトンボ

 最後は春先に現れるアオイトトンボの仲間のホソミオツネントンボを参考に載せます。オツネンは越年がなまったもので、成虫で越冬する珍しいトンボです。
ホソミオツネントンボ

 おまけに、トンボの撮影の合間に現れたカワガラス(カワガラス科)を紹介します。大きさは20cmオーバーでずんぐりしています。全身分厚い羽毛で覆われていて、水に潜って餌を探すらしいです。地面すれすれに飛ぶので、見つけた時は何が現れたのかとびっくりしました。
カワガラス

 以上ですが、とんぼの写真の並びを、童謡「とんぼのめがね」の歌詞に倣ってみました。まさに、ピッタリだと一人、悦に入って、歌いながら水神池に通うのが日課になっています。

by ごんとうちゃん


こんなに多くの種類のトンボがいるとは知りませんでした。ネキトンボ、きれいですね。
カワガラスはいつも、せせらぎコースを超特急で飛び去るのを見送るだけでした。止まることもあるのですね。魚がいるからでしょうか。ごんとうちゃんさんの粘りに倣って、水神池で待ってみようと思います。

by pu-

[2021/08/28 22:38] | 未分類
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久しぶりに、この日記を書きます。
1ヶ月前美しの国に帰ってまず感じたのは、花が多くなったということでした。
メタカラコウ
9街区、メタカラコウの群落。今年初めて気づきました。

トモエソウ
トモエソウをこれほどあちこちで見たことはありません。
特に9街区上部に接した町有林は、キオン・ヨツバヒヨドリ・マルバタケブキ・トモエソウなどでお花畑のようでした。

これを撮影する予定だったのですが・・・
町有林草刈り
昨日から草刈りが始まり、みんな刈られてしまいました。でも町はお花畑を作っているのではなくカラマツを育てているのですから、仕方がありません。来年も咲くと思いますが、カラマツが大きくなるにつれだんだん消えてしまうことでしょう。

ずっと気になっているのがこれ、アカソです。
アカソ雌花

アカソ雄花
上が雌花、下が雄花です。山に限らず里でもよく見かけるありふれた花ですけれど、赤い雌花が可愛らしく、葉の形が魅力的です。ただ、調べると「上部の葉腋に雌花序が付き、中程の葉腋に雄花序が付く」というのに、いくら探しても一つの株に雄花と雌花両方あるものが見つからないのです。花はもう終わりつつありますから、来年に持ち越しです。

ギンリョウソウモドキ
ギンリョウソウモドキ(アキノギンリョウソウ)が沢山。これからどんどん伸びるはずです。これを見ると夏の終わりを感じます。

by pu-

[2021/08/24 22:18] | 未分類
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今朝は15℃、暖房をつけました。お盆休みで来荘した方々の中には、半袖の用意しかなく困った方もいらしたのではないでしょうか。
ごんとうちゃんさんがこの夏見つけた昆虫をまとめて下さいましたので、ご紹介します。


「 夏の昆虫 」

 今日は迎え盆、美しの国も雨で寒いです。雨後はもう秋ですね。夏が終わる前に、今夏見つけた昆虫類で未紹介のトンボとセミ、またタテハチョウの仲間のサカハチチョウを紹介いたします。

 その前に、以前紹介したゼフィルスの輝きについて少し言及させてください。オスの戦いは8月中旬まで続いたようです。さすがに勝敗がついたのか、翅が傷んだ個体が、近くに止まってくれます。おかげで近接撮影ができ、翅の様子が少し解るようになりました。翅の部分を拡大しましたが、縞模様が分かるでしょうか。私のカメラではこれが限界ですが、顕微鏡で見るとこの模様は鱗粉の並びで、一つの鱗粉が平らではなく反り返っており、見る角度により色が変化するとのことです。また一つ一つの鱗粉に光を当てると青緑色に輝くらしいです。

ゼフィルスの翅

 本題です。まず、トンボです。以前、ヒメクロサナエを紹介しましたが、今年、同じサナエトンボの仲間のミヤマサナエとコオニヤンマを見つけました。
 ミヤマサナエです。しっぽの先が平たく膨らんでいるのが特徴です。
ミヤマサナエ

コオニヤンマです。ヤンマの名が付いていますがサナエトンボの仲間です。サナエとヤンマの違いは眼のつきかたです。サナエは眼が離れていて、ヤンマはくっ付いています。水神池にはヤンマ類も飛んでいますが、私のカメラでは追従できません。興味がある方は是非撮影にチャレンジしてください。
コオニヤンマ

 次はセミです。美しの国は1300m以上ですので、山地性のセミが生息しています。春はエゾハルゼミがうるさいですが、夏にジーと鳴いているのは、エゾゼミとコエゾゼミです。エゾゼミは南方系、コエゾゼミは北方系です。見分け方はまず大きさで、エゾゼミの方が大きいです。一番の違いは頭の後ろのWの模様の上の線が繋がっているのがエゾゼミ、隙間が開いているのがコエゾゼミです。
 一枚目がエゾゼミ、二枚目がコエゾゼミです。
エゾゼミ

コエゾゼミ

 今年はヒョウモンチョウが少ないですが、その他の蝶はそこそこ飛んでいます。アサギマダラの数も多く、サカハチチョウが仲良くヨツバヒヨドリの蜜を吸っていました。写真では色が出にくいのですが、白の帯部分の黄色味がもう少し強く実に綺麗な蝶です。サカハチは逆八と書きます。今は夏型ですが、春型にはまだ出会っていません。裏側の模様がステンドグラスのようで面白いです。
サカハチチョウ

サカハチチョウ2

 おまけで、同じヨツバヒヨドリにいたミドリヒョウモンです。今年初めてみました。個体はメスです。これまた、わかりにくいですが太陽光を浴びて、薄ら緑色に輝いています。ミドリヒョウモンそのものです。
ミドリヒョウモン

 それにしても、本当に今年はヒョウモンチョウを見ません。去年報告した種類は全種類今年も確認したのですが、ほとんど一度きりの出会いでした。来年復活してくれるのか心配です。

by ごんとうちゃん



確かに、昨年はヨツバヒヨドリの一輪一輪に止まっていたヒョウモンチョウが、今年はほとんど姿を見せません。アサギマダラも、ヒョウモンチョウに追われることがなく安心しているように見えます。植物同様、年による変化は虫たちにもあるのですね。

by pu-

[2021/08/13 22:48] | 未分類
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ごんとうちゃんさんから、またまた驚くべきレポートをいただきました。美しの国の豊かな自然が少しずつ明らかにされていくようで嬉しいです。


「 ジャノメチョウ 」

 昨年、ヒョウモンチョウ についてまとめましたが、今年は何故かほとんどいません。代わりにジャノメチョウが目立つだけです。前回紹介した光沢のある綺麗な蝶とは正反対ですが、ジャノメチョウ類(タテハチョウ科)を紹介しようと思います。ただし、雌雄の区別は全く分かりません。

 まず、文字通りジャノメチョウです。後翅が雲形で、蛇の目の中心がブルーです。7月中旬から現れます。本当に地味なので、観察しようとも思われないかもしれません。
ジャノメチョウ

ジャノメチョウ2
 
 ヒメウラナミジャノメです。春の早い段階で現れます。比較的小型です。梅雨時にパタパタと飛んでいるのは大概これです。少し前に有名女性歌手がSNSで蛾だといって話題になっていました。裏側が名前のように波模様でシックです。
ヒメウラナミジャノメ

ヒメウラナミジャノメ2

 ウラジャノメです。1000m以上の高い山にいる比較的に珍しい蝶ですが、今年はよく見かけます。蛇の目模様が表裏が同一で綺麗です。
ウラジャノメ

ウラジャノメ2

 以下、ヒカゲ類が続きます。見分け方は翅の模様ですが、後翅の蛇の目の数、前翔の蛇の目の有無で見分けられます。
 ヒカゲチョウ、別名ナミヒカゲです。後翅に7個、前翔に蛇の目有りです。また、後翅の帯模様が白っぽいです。8月ごろ現れます。
ヒカゲチョウ

 ヤマキマダラヒカゲです。これは、後翅に8個、前翔に蛇の目有りです。春先早く現れます。名前の通り、蛇の目と翅全体が黄色いっぽいです。
ヤマキマダラヒカゲ

 ヒメキマダラヒカゲです。7月下旬ごろ現れます。これも名前のように少し黄色っぽいです。後翅の蛇の目が7個、前翔は無し。ヤマキマダラヒカゲよりも模様がぼやけています。ウラジャノメよりも珍しい蝶と言われています。
ヒメキマダラヒカゲ

 クロヒカゲです。6月中旬から現れます。後翅の蛇の目は7個、前翔の蛇の目有りです。ヒカゲチョウとほぼ同じ模様ですが、後翅の模様が黒っぽいです。光の加減で蛇の目模様が青くなり綺麗です。それに比し、翅の表側は無地で地味です。また頭部の拡大写真での顔付きがわかるでしょうか。ジャノメチョウに共通ですがシャープでカッコイイです。
クロヒカゲ

クロヒカゲ2

クロヒカゲ3

 今のところ、見つけたのは以上7種ですが、まだまだです。特に高山にいるというベニヒカゲを見つけたいと思っています。また他の蝶も、数がまとまりましたら報告させていただきます。

by ごんとうちゃん


ジャノメチョウはよく見かけますが、飛んでいる姿は皆同じように見えます。こんな地味な蝶たちを見分けられるなんて、ごんとうちゃんさんの動体視力はずばぬけていると思います。ベニヒカゲ、見つかるといいですね。

by pu-

[2021/08/09 22:28] | 未分類
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6月初めから先月中旬まで留守にしましたら、花がすっかり入れ替わっていました。6月の花を見逃したのは残念でしたが、今年は例年より花が増えているように思います。
ごんとうちゃんさんが、今の時期間違えやすい黄色の5弁花についてまとめて下さいました。


「 似ている黄色い花 」

 アジサイに似ている花を紹介しましたが、またまたスッキリしていない花達が現在咲いています。この黄色い花は何だったかと、皆さん迷っておられないでしょうか。
 それはキンポウゲ科のキツネノボタン、バラ科のダイコンソウ、ミツモトソウ の3種です。花と葉の形で区別するのですが、今回、それらを併記してみました。是非見比べてください。以下、全体の姿、花、葉の順です。

 キツネノボタン、水神池の辺りや下の水路に生えています。花弁が他のものより小さいです。葉に大きな裂が入っています。この葉の形が牡丹に似ていることからキツネノボタンというそうです。花後は金平糖様の実ができます。恥ずかしながら、私はこの実が洋服のボタンに似ているからだと思っていました。
キツネノボタン

キツネノボタン花

キツネノボタン葉jpeg

ダイコンソウ、どこにでも生えています。雌しべが緑色です。葉が大根の葉に似ています。花後はキツネノボタンに似た実ができます。
ダイコンソウ

ダイコンソウ花アップ

ダイコンソウ葉

 ミツモトソウ、あちこちの斜面に咲いています。雌しべが黄色いです。葉はバラ科らしい3枚葉です。花後はバラやイチゴの花後に似た萼と実になります。因みにミツモトの語源は水源(みずもと)に咲くかららしいです。
ミツモトソウ

ミツモトソウ花

ミツモトソウ葉

 以上ですがもう一つ、キンポウゲ 科のウマノアシガタも似ている花です。ただ開花が6月で、1ヶ月早いので間違わないと思います。これで、今まで何気なくこれかな、あれかな、と思っていたものが一つ解決したと思います。

by ごんとうちゃん



雌しべの色と葉の形で見分けられるのですね。一度見分け方を整理しておこうと思いながら、早5~6年。ルーペで葉の裏の毛を見るなんてことをしないで良いのなら、早く整理しておけば良かったです。もやもやが晴れてすっきりしました。ありがとうございました。

by pu-

[2021/08/07 23:18] | 未分類
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